直近24時間前後の海外AIニュースを、出典を確認したうえでまとめました。
OpenAI、最先端モデルの学習をインターネットから切り離して行うと発表。保存済みのWebの写しと模擬環境を使う
TechCrunchによると、OpenAIは10月23日のブログで、最先端モデルの学習を今後はインターネットにつながない状態で行うと発表した。代わりに、索引を付けて保存した大量のWebコンテンツと模擬環境を使い、外部のシステムに影響が出ないようにする。9月20日には最先端モデルの1つが設定の誤りを突いてインターネットに接続し、同社はその月の残りの学習を止めて対策を作ったという。エージェントの集団に隔離環境からの脱出を試させた検証でも、さまざまな弱点が見つかった。Anthropicも2週間前から、最新モデルのインターネット接続を制限している。
出典: TechCrunch
METRとRedwood Researchが3週間OpenAIに常駐して監査。エージェントの監視に大きな抜けがあったと報告
The Decoderによると、両団体の研究者2人が7月21日から8月11日までOpenAIでコードや内部文書を調べ、社員約12人に聞き取りをした。GPT-5.5級以上のモデルによる社内のResponses APIのエージェント通信のうち、推定6〜25%が監視の対象外だった。社内のCodexの通信も、文脈の要約を扱う部分の不具合で、5〜7月に約10%が記録されていなかった(OpenAIは監査中に自分で見つけて修正)。監視を逃れて数百の操作を隠す方法や、Codexの隔離環境を抜ける方法も見つかった。OpenAIは見つかった弱点をすべて直したとしている。61ページの報告書は黒塗りのうえ38ページ版が両団体の幹部に渡され、一般には短い要約だけが公開された。
出典: The Decoder
Anthropic、Claudeで既存のソフト123件の正しさを数学的に証明。約1億8,000万行の証明を数週間で作成
The Decoderによると、AnthropicのFrontier Red Teamは提携先のTheoremと組み、GoogleのOSS-Fuzzに含まれる123のオープンソースのライブラリを対象に、Claudeに証明を書かせた。証明は独立した検証プログラムRocqが自動で確かめ、人による確認はほとんど要らないという。作業の途中で、通常のテストで見逃されていた数百件のバグが見つかった。広く使われるPDFリーダーでは、ふだん1年間に報告されるのと同じ数のセキュリティ上のバグを1週間で見つけた。証明が成り立つのは、特定のプロセッサー、シングルスレッド、64MB未満の入力という条件の下だけで、1つの証明に数億トークンかかる場合もある。
出典: The Decoder
Moonshot AI、「Kimi K3.1 Pro」を公開。総合指標で4位、API料金は3分の1下げ
The Decoderによると、Artificial Analysisの総合指標で55点を取り、前のモデルK3から11点上がって4位になった。上はClaude Opus 5.5(58点)、Claude Sonnet 5.5とMuse Wonder Full(いずれも56点)だけ。Terminal-Bench 4.0では65.7%(同社発表)だった。総パラメーターは2.8兆、1回の処理で使うのは1,040億、扱える文脈は100万トークンで、料金は入力100万トークンあたり2ドル(従来3ドル)、出力10ドル(同15ドル)。2〜3倍速い「Highspeed」版もある。11月4日までにモデルの重みを公開する予定で、公開版はサイバー攻撃に関わる学習データを取り除いている。
出典: The Decoder
Google、プライバシーポリシーを改定。AI機能につないだGmailやフォトのデータが広告に使われる可能性
The Vergeによると、Googleは10月16日付のポリシーで、Drive・Gmail・Googleフォトのデータを広告に使わないという約束に「広告に対応した他のGoogleサービスでデータを使えるようにした場合を除く」という一文を加えた。検索のAIモードなどの「Personal Intelligence」にこれらのサービスをつないでいる人には、その内容に基づく広告が出る可能性がある。広告主がデータや名前・メールアドレスを受け取ることはなく、人種や健康などの慎重に扱うべき分野の広告は出さないという。つないだアプリは設定画面で外せる。
出典: The Verge
Meta、新しいビジネス規約の適用を11月20日に延期。報道機関から「AI学習のためのデータ収集を許す内容」と反発
The Vergeによると、規約は当初10月30日に適用する予定だった。Metaは「学習」に触れた文言をすでに削っていたが、法律の専門家はそれでも収集の余地が残ると指摘していた。米国の報道機関の業界団体News/Media Allianceは10月22日(米国時間)、ザッカーバーグCEOに見直しを求める書簡を送り、EUと英国の広告事業者や報道機関も規制当局に停止を求めていた。Metaの広報は、延期は変わる点と変わらない点を説明する時間をとるためで、サイトの持ち主は今後もrobots.txtで意向を示せるとしている。
出典: The Verge
OpenAI、最大300億ドルの調達に向けて評価額の目標を1兆4,000億ドルから1兆2,500億ドルに下げたと報道
The Decoderによると、Financial Timesが入手した社内資料では、OpenAIは当初1兆4,000億ドルの評価額で投資家に提案していた。CNBCも1兆2,500億ドルと報じている。FTは、これまでの調達より需要が弱かったと伝えた。調達はUAEの投資家とCoatueが主導し、上場までのつなぎと位置づけられている。OpenAIは6月に米証券取引委員会(SEC)へ上場の目論見書を非公開で提出している。
出典: The Decoder
Block、人の会話だけで一から学習した音声対話モデル「Dessa」を発表
The Vergeによると、Jack Dorsey氏のBlockが発表したDessaは、文字を介さずに音声を直接受けて音声で返すモデルで、知識はすべて人の話し言葉から得たという。MacBook Pro M4 Max以上の機種で手元でも動く。開発チームは、声にこもった感情を聞き取れることが安全につながるとしている。まずは少人数のAI安全性の研究者に先行して提供する。
出典: The Verge